スピカのみる夢

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杳 芽具見 初個展「星に睡る」

宇宙の中心に浮かんでいるようだ。

板橋のカフェ百日紅にて開催中の、杳芽具見さんの個展会場へ足を踏み入れ、杳さんの作品に囲まれた瞬間、真っ先にそう思った。

IMG_20151115_201638.jpg

じっくりと作品たちと向き合っていくと、そこから更に深く宇宙に潜っていくような感覚に陥った。
わたしを攫い、抉り、そして包み込む宇宙の存在。
それはもしかしたら、杳さんの宇宙そのものだったのかもしれない。

杳さんの描く世界は、わたしの中の真実を綺麗に見透かしてくれる。
恥ずかしくなるくらい真っ直ぐに、わたしに向かって投げかけられる言葉。

「それでいいの?」

わたしのほんの僅かな迷いを見破って、深淵は容赦なく問い詰めてくる。
思わず逃げ出したくなるような、強靭な想いと対峙する。

わたしはその時、わたしの宇宙を思った。

「人は誰でも自分の宇宙を育てている」とわたしは幼少の頃から思って育ってきた。
図鑑でしか知らない宇宙の世界は、どこか遠い場所のお話ではなく、いつだってわたし自身の中のお話だった。

そんなことを思いながら杳さんの作品と向き合っていると、声が聞こえた気がした。

「それでいいのよ」

正しいか間違っているかではなく、それを本当に信じているのかどうか。
それだけが、宇宙を旅するために必要な道標となる。

わたしは、わたしを信じることで、宇宙を生き延びることが出来た。

それは睡っている間にいつか見た、本当に素敵な、夢のような旅だった。



最後に。

ほしにねむる茶

DSC_2466.jpg DSC_2468.jpg

今回の展示の、美しい作品の中のひとつ。

青の溶け出す銀河を飲み干すと、わたしの宇宙がもっと愛しくなった。

収縮していたとしても、膨張していたとしても、宇宙はただ、そこにあるだけ。
わたしもただ、ここにいるだけ。


笠原小百合




杳芽具見 初個展「星に睡る」

カフェ百日紅にて、11月30日(月)迄
14:00〜23:00
定休日(火)(水)


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第2回 Text-Revolutions に委託参加します!

お知らせです。

10月10日に浅草にて開催される同人誌即売会、
【第2回 Text-Revolutions】、通称【テキレボ2】に委託参加させて頂きます。

委託本は1種類。
4月に開催されたカフェギャラリー幻の「花と毒」展に出展した際に、
展示&頒布した小冊子「花食み」となっております。

hyoshi_last03.jpg


花を食んで生きる少女は一言も喋らず、その漆黒の髪を揺らしながら、デパートのショーケースに並べられていた。

食べるという行為は、明日の糧を作り出す儀式だ。明日のため、未来のための祈りとも言える。例え何を食べようともその行為のもたらす末路は、未来であるとわたしは確信している。
わたしは、少女に未来を与えたかった。だから、この鳥籠で飼うことにした。


少女と生きることを望んだ「わたし」は、閉ざされた鳥籠へ少女を連れ帰り、その想いを募らせていく。
やがて、少女のための花が部屋中に満ちていき――。

全20頁のショートストーリーが見せる愛しい幻想世界をぜひ体感してください。


価格は200円。
過去作品を掲載した簡単な小冊子をセットにしております。
委託販売コーナーに並べられていると思うので、お手数ですが会場にて探してみてください。
当日、わたしも少しだけ会場に遊びに行く予定でおりますので、
何かありましたらTwitter(@sayuspi)等でお声掛けくださいませ。

10月10日に浅草へお越しの際は、是非テキレボ2へお立ち寄りください!

WEBカタログ【委託30 笠原小百合】のページ


【第2回 Text-Revolutions】

2015年10月10日(土)
11時~16時
都立産業貿易センター台東館

台東館公式ホーム 交通アクセス

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『わたしが私を撮る理由4』への想いを遠くから叫ぶ

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「妊婦はうざい」
そんな意見を耳にすることがある。

「ただ妊娠しているだけなのに偉そう」
「しあわせそうでむかつく」
みんな違った個体で色々な思想を持つ人間だから、それぞれ何を思うかは自由。
だからその意見を潰そうとは思わない。

それに実際、しあわせそうに見えるでしょう?
だって、しあわせだもの。

でも、年がら年中脳内お花畑なわけではない。

苦しいことや悲しいことがあっても、笑っていることもある。
時にはピエロを演じることだってある。
表層的なわたしだけを見て、わたしのすべてをわかったように言わないで。

いわゆるマタニティフォトではない、ただ妊娠しているだけのわたしの想いの記録。
わたしはわたしなのだけど、でも今までとは少しだけ見え方の違う世界の中に居る。
完全に母になる前に、残しておきたい自分の姿。
それが、今一番撮りたいセルフポートレイト。

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カフェギャラリー幻主催のセルフポートレイト公募展『わたしが私を撮る理由4』へ応募するかどうか、直前まで迷っていた。
迷いつつも、ステートメントだけはきっちりと考えて書いておいた。
それが、上記の文章だ。

迷っていた一番の理由は、ステートメントにもあるようにわたしがちょうど妊娠中で、展示の会期が臨月にあたるからだった。
妊娠中は何が起こるかわからないし、出展が決まったとしてももしかしたら迷惑をかけてしまうことになるかもしれない、という想いがあった。
それならば今回は最初から見守る側として参加しよう、と思った。

そうやって、わたしは今回のセルフ展から、逃げた。


前回は『0311』という夫とのユニットとして出展させて頂いている。
展示は自分たちと向き合う良い機会となったが、順位としてはあまり良いと言えるものではなかった。
それでも好きだと言って下さる方々がいて、本当に救いだった。
けれど、また出展したいという想いと同時に、あの場所で評価を受けるということに恐怖に近い感情を抱いている自分がいた。

他者にセルフ作品を見られるということ。
それは、自分を暴かれるということに限りなく近い。

結局、冒頭のステートメントを意図する作品は撮れなかった。
それはそれで良かったのかもしれない。
けれど、今回の公募に応募していれば半強制的に作品は出来たはずだ。
セルフ展から逃げた自分はつまるところ、自分自身からも逃げていたのだ。

想いを形に出来なかったこと。
ちっぽけな自尊心の為に機会を失くしてしまったことに、後悔が募る。

それでも、Twitterで行われていたセルフィーコンテストには投稿しようと思った。
そうして妊娠中に撮影したセルフは、ごく普通のマタニティフォトだった。
わたしの中で作品として昇華しきれていないセルフだったが、大きなお腹の自分の姿を残せたことは素直に嬉しい。

Twitterに投稿した写真に添えた『理由』は、以下の通り。

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誰かに少しでも好きになって貰いたい自分。わたしがわたしの存在を認める為に、他者を通してわたしという像を見つめている。
それから、大切な今のわたしを残したいから。確かに幸せだと、錯覚でもいいからそう思いたいから。

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幸せなセルフしか撮れない自分に苛立ちを覚えた時期もあった。
セルフ作品は自分の負の感情をぶつけるべきだ。
そんな想いがどこかにあったのかもしれない。

けれど、セルフ作品はこうあるべきだ、などというのは幻想に過ぎない。
人の数だけ、それぞれの想いの数だけ、それぞれ違ったセルフ作品が生まれる。

そう気付いた時、わたしは自分のセルフを認めてあげることが出来るようになっていた。
そのきっかけは、前回のセルフ展に出展し様々な方から意見や感想などリアルな声を頂けたことが大きい。
そして自分のセルフ作品を認めてあげられたことは、自分自身を認めることにも繋がっていった。


美しい記憶として残したい、幸せな今。
確かに幸せな今。
その確認作業として、わたしはこれからもセルフを撮り続ける。

これからはもう、逃げたりしない。


笠原小百合


OI000081.jpg  IMG_20150620_064803.jpg

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市橋織江『WAIKIKI』(エモン・フォトギャラリー)

image (8)


あの日、教室の片隅から見つめ続けていた『光』がそこにはあった。

『光』と一纏めにしてしまうのは申し訳ない程、この世界には様々な種類の光で溢れている。
激しい光、か弱い光、人工的な光、月夜の光――。
ある種類の光は、わたしの心をキュッと締め付け、その切なさに思わず泣きたくなる。
それはあの頃抱いた淡い恋心にも似た、美化され、いつだって綺麗なまま記憶の中で生き続ける光だ。
そんなわたしの記憶の中の光をそのまま写しているかのような写真を、市橋織江は撮ってみせる。

いつも記憶の彼方に見ていた光。
それと寸分違わない光が目の前に写真として現れた時、自然と目頭が熱くなる。
写真って、こんなに美しく光を残せるものなのか。
そう思わずには居られなかった。
わたしが記憶の中で少しずつ育てていった愛しい光が、市橋さんには現実世界に見えているのだろう。
見えていて、尚且つこうしてきちんと捕らえることが出来る。
その才能やセンスは並外れたものだと思う。

中でもわたしが惹かれたのは、人物の写っていない写真だった。
これは日頃、人物写真が大好物なわたしにしては珍しいことだ。
テーブルや洗濯物といった日常の何気ない風景に、あの『光』が降り注ぐことで完璧なストーリーが出来上がっていた。
静物なのに生き生きとして表情がある被写体。
今にも穏やかに語り出しそうな写真。
そこからは、市橋さんの想いが重なって見えるようだった。
彼女は今、楽しんでシャッターを切っているな、この景色に心動かされたのだな、本当に心から素敵だと思っているのだな――。
そんなシャッターを切る瞬間の想いが伝わってきた。

わたしはハワイを訪れたことはないが、その国、場所の独特の空気を感じられた。
けれども、きっと同じなのだと思う。
自分がお気に入りの場所、好きな世界を残したい、見て欲しいと願う気持ちは、どんな所に居ても一緒なのだ。
だから、わたしたちは訪れたことのない景色を懐かしく感じることも出来る。
そしてその懐かしさは、どこかあの頃の教室の『光』に似ている。

会場では、一番多感な時期を過ごした場所への憧憬の念にも似た感情にずっと襲われていた。
しかし、展示を見終えたらわたしは大人しくギャラリーを後にする。
少し寂しさはあるが、悲しくはない。残念だとも思わない。
わたしの見た『光』はいつまでもこの胸を照らし続け、現実世界の今をも導いてくれる。
それはきっと写真として残された『光』だからこそなのかもしれない。
出逢ってしまった写真の中、齎された一筋の光を、今はただ信じてみたい。

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【告知】公募作品展『花と毒』に出展いたします

告知です。

4月4日から開催の『花と毒』展に出展します!


hanadoku.jpg

出産前最後の展示です。
今後しばらく展示は出来ないと思うので、もしご都合宜しければ見に来て頂けると嬉しいです。

わたしは「花食み」という映像作品の展示と小冊子の頒布を行います。
出展作家様の作品を一部ちらりと拝見しましたが、とても素晴らしい作品ばかりでした。
様々な『花と毒』の捉え方があって、面白い内容の展示になりそうです。


作品「花食み」については、Twitterにて内容をチラ見せしております。

ハッシュタグ #花食み で検索
or
こちらのページより御覧下さい↓
https://twitter.com/hashtag/%E8%8A%B1%E9%A3%9F%E3%81%BF

平日は毎日15時から2、3時間は在廊予定です。
休日は未定ですが、多分居ないと思われます。

魂込めて制作しました。
どうぞ宜しくお願いいたします!


公募作品展『花と毒』
会 期 2015年4月4日(土)~4月18日(土)
休廊日 6(月)、7(火)、11(土)、15(水)、16(木)
時 間 15:00~22:00 ※初日は花見会のため19:00にOPEN
会 場 Cafe Gallery 幻


詳細はこちら↓
http://cafegallerymaboroshi.com/20150404.html

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